ノアは沖縄県宮古島でレスキューされた男の子です。推定1歳で飛行機に乗って東京にやってきました。凛々しい見た目に反して、小さな子供が苦手な超ビビり犬です。

うちの仔記念日2019年8月25日

出会い

愛犬のゴールデンレトリバーが虹の橋を渡って1ヶ月。何気なく見た保護犬マッチングサイトにノアがいました。宮古島の保健所から助け出されたその仔は、顔も背中も真っ黒で胸には白い飾り毛、前足にはマーブル模様、耳の後ろには金色の飾り毛があり、南国出身らしい個性的なルックスでした。先代犬との共通点は茶色の瞳だけ。それでもなぜか「この仔だ!」と直感したんです

現地の保護団体さんによるトイレのしつけや獣医さんでの健康診断、去勢手術の後に待ちに待った対面です。場所は羽田空港。同じ時期に保護された真っ白なワンちゃんと一緒にノアがいました。傍らにいる白い仔はゴールデンそっくりで、私には失ったばかりの先代犬が「この仔をよろしくね」と連れてきたように思えて、その場でうちの仔にしたいとボランティアさんに申し入れていました。

うちの仔になって

面会した翌日の夜にボランティアさんに送られてきたノアは、家に到着してすぐにトイレシートで上手にシッコをしました。その後は、生まれて初めて見るテレビの映像を不思議そうにながめたり、先代犬のおもちゃの匂いをかいだり、一通り家中を探検してからケージに入ってくつろぎ始めました。これなら大丈夫と思ってシャワーを浴びて戻ってみると、カーペットに散らばった大量のゆるい💩が目に飛び込んできたんです。私が呆然としているのを見て、ノアはうちの中で💩をしてはいけないと思い込んでしまったようで、この時以来、雪の日も嵐の日もトイレのために外に行くことになったのでした。

大変だったこと

それからの暮らしは、想定外の苦労の連続でした。ドッグフードが合わずに下痢を繰り返し、獣医さんに何度も相談。おまけに💩をするときはクルクルと回転するため、トイレシートを敷いても全然違う場所に落ちてしまいます。また完璧だったシッコも、獣医さんのところで先輩ワンたちからマーキングを学んできて突然、寝室に大きな水たまりをつくったり、構ってもらえない時にわざとトイレをはずすという荒技も覚えました

一番手を焼いたのは、超がつくほどの怖がりな性格です。宅配便の自転車を見ては逃げまどい、雷がなってはソワソワ。特に小さな子供に対する反応は異常でした。散歩中に子供の声が聞こえただけでパニックに陥り、お漏らしをしたこともあったほどです。過去にどれだけ怖い想いをしたのでしょう。保護犬の繊細さを目の当たりにした私は、あらためてこの仔を絶対に幸せにすると心に決めたのでした。

幸せを感じるとき

お腹丸出しで安心して寝ている姿を見ると幸せを感じます。最近は、散歩の時も頻繁にアイコンタクトを取るようになりました。気持ちが通じ合った時が、今一番嬉しい瞬間です。大好きなご近所さんに自分から駆け寄り、全身で嬉しさを表すようにもなりました。怖がりの克服はまだまだですが、少しずつうちの仔になっています。

これからのこと

うちに来て体重も7kgから12kgへ。体毛も驚くほどふさふさになり、今では立派な長毛犬です。金色の飾り毛はいつしかゴージャスなもみあげになりました。大きくなるにつれて怖いものが増えたり、逆に強気になって年下のワンに吠えるようになったりと、三歩進んでは二歩下がるの繰り返しですが、それでもちょっとずつ前に進んでいます。振り返ってみると先代犬の闘病中から、私と愛犬は多くの人に支えられてきました。人と接触することが少なかった保護犬でも、たくさんの方々に愛情を注がれることで、どんどん人を好きになっていきます。これからも、一人ではどうしようもない時には周りの力も借りて、焦らずじっくり、この仔と歩んでいきたいと思います。

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