野犬が山の中で産んだ5人兄弟の一人「つくし君」。目も開かないうちにボランティアさんに保護されて、人間の愛情をいっぱい受けて育ちました生後約1~2ヶ月で正式譲渡されてからは、家族のアイドルに君臨。2度の反抗期も乗り越えて、今ではママが眠るまでそばで手を繋いでいてくれる、優しいジェントルワンに成長しました。

<Photo by つくし君ママ>

2019年5月5日

出会い

うちは夫と私、夫の父(義父)という大人ばかりの三人家族。以前は夫が結婚前から飼っていたダックスフントがみんなを癒してくれていました。その仔が2019年1月に病気で亡くなってしまったんです。15年間、玄関を開けると必ず迎えてくれた仔がいなくなり、家の中は火が消えたようでした😢

みんなの気持ちを明るくしたいと思った私は、前の仔の四十九日が過ぎてから子犬を探し始めました。犬種には一切こだわりがない一方で、一つだけ決めていたことがあります。それは保護犬を迎えるということペットショップでお金を払って命を買うのではなく、救える命を家族みんなで一から育てたい。そう考えて、保護犬のサイトなどを調べるうちに見つけたのがつくしでした。譲渡会で会った瞬間「あ、この仔だ!」と運命を感じたのを今でもはっきり覚えています。

うちの仔になって

それからしばらくして我が家につくしがやってきました。ケージの扉を開けると元気いっぱい飛び出してきて、夫も義父もその愛らしい姿に目を細めていましたつくしのおかげで家の中がパッと明るくなった気がしました。

また、珍しいことにつくしの後足には狼爪(ろうそう)がありました。肉球までついている立派なものです。地面には触れないため、定期的に爪切りをしないとどんどん伸びてしまいます。一般的には骨がしっかりする前に除去するんだそうです。それなら去勢手術の際に一緒に取ろうかという話も出ましたが、獣医さんが「神経が通っているので手術後に痛みが出るかもしれない。この仔の個性としてこのままにしませんか?」と提案してくださったんです。結局そのまま残すことにしましたが、何も問題はありませんでした。

大変だったこと

つくしはシッコはトイレシートでできましたが、💩は外でしかしない仔でした。💩がしたくなると「外に出して!」と玄関でクンクン鳴くんです。赤ちゃんの頃は、夜中でも2時間おきに外に行きたがるので、病気かと心配したくらいでした

ようやくトイレのペースもつかめた頃、今度は初めての反抗期が訪れました。散歩中、突然スイッチが入り私にとびかかってくるんです。これではいけないと訓練所に相談。1ヶ月間預かっていただき、私も毎週1回一緒に訓練を受けることにしました。そこで指摘されたのは、私の緊張がつくしに伝わっているということでした。どんな時も態度を変えずに接していれば、犬はこの人といれば大丈夫と安心するようになる。そう教わってからは、私もリラックスしてつくし接することを心がけました。1か月後、訓練から帰ってきたつくし見違えるほどいい仔になっていました。訓練の成果もあり、1才を過ぎてから迎えた2度目の反抗期もスムーズに乗り越えられました

幸せを感じるとき

つくしは夜、私と一緒に寝ています。いつもは私の足元にいるのですが、「手々を頂戴」というと私の頭の方に上がってきて、前足を預けてくれます。そうして手を繋いだまま眠りにつくとなんとも言えない幸福感に包まれます
今では我が家の玄関につくしがいるのが当たり前になりました。無駄吠えは一切しないのに、最近はインターフォンが聞こえづらい義父のために、宅配便がくると吠えて教えてくれるようにもなりました。そんな家族思いのこの仔をとても誇らしく思っています。

これからのこと

トリマーさんにねじり鉢巻きやカチューシャをしてもらったりと、今やつくしは家以外でも人気者です。この頃はお行儀も良くなったので、ドッグカフェにも行ってみたいですね。人間からもらったものは恐がらずに、何でも受け入れるのもつくしの長所です。フリスビーやベルを鳴らしておやつをもらうという特技も身につけました。人を疑わずに素直にいうことを聞く仔だからこそ、今後も絶対にその信頼を裏切らずに、真摯に向き合っていこうと思っています。そうしてつくしが天寿を全うするまで、怪我や病気にならないよう、家族全員で守っていきたいですね。

※つくし君のインスタグラムはこちら

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