2月某日

ノアは我が家に来てから1年半、💩だけは外派でしたが、シッコは家のトイレでも外でもできるフレキシブルな仔でした。それがある日を境に完全外派に転向してしまったんです。

忘れもしない、あの日。高校時代の同級生から数年ぶりに電話があり、1時間くらい話し込んでいるとノアが「遊んで遊んで」とせがんできました。犬の目には、小さな機械を耳に当てた飼い主が、一人で楽しそうにしているのが不思議で、自分も一緒に盛り上がりたかったのでしょう。私の膝にそっと鼻を押しつけたり音の鳴るおもちゃを持ってきたり、気を引こうと必死でした。

それでも私が電話を続けていたら、ノアはゆっくりとトイレに入っていきました。諦めたんだなと思った途端、私が自分のことを見ているのを確認した上で、わざわざトイレから出てきてカーペットの上にシャーっと始めたんです。そんなこと初めてだったので、私が驚いて「コラッ!」と大声で叱ったら、弾丸のように逃げていきました。

それ以来ノアは家のトイレではシッコもしなくなりました。叱られたことで家の中でシッコをしてはいけないと思い込んだのでしょうか。後悔しながら獣医さんに相談したら、「悪いことをした時に叱るのは当然です」となぐさめてくださいました。

今となっては、ご褒美目当てでチョコチョコとシッコをしていた頃が懐かしい毎月のトイレシート代もバカになりませんでしたが、それも贅沢な悩みでした。あの日以降、1日に3~4回、雨の日も雪の日もトイレのために出かけています。2月の深夜は冬の寒さが身に沁みます。

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